一生稼げるテレマの強化書

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一生稼げるテレマの強化書 表紙

MUST 88

一生稼げるテレマの強化書

著者:清水 望

株式会社Bestエフォート 代表取締役社長

はじめに

「私はコールセンターで人生まるごと変えてもらったんです!」

こう言ったら、あなたは、

「えっ? どうやって」

「コールセンターってただ電話をかけるだけのところではないの?」

「コールセンターってノルマがあって使い捨てじゃないの?」

などと言うかもしれない。

いえいえ、人生ごと変えてしまうコールセンターがあるということをこの本で伝えたいと思う。

私は18歳のときにNTTの代理店であるコールセンターにアルバイトで入り、7年間ひたすらテレマ(受注営業)の電話をかけ続け、並み居るアルバイトをよそにトップを走り抜けた。いつのころからか、自分自身で顧客満足と従業員満足を本気で考えたクオリティコールセンターを作りたいと思うようになっていったのだ。2012年、満を持して26歳で独立してコールセンターを立ち上げ、社長になった。学校もろくにいかずに高校生活で遊びまくっていたそんな私が、だ。

なぜできたのか? それはアルバイトで入ったコールセンターに私の人生をまるごと背負ってくれた上司がいたからにほかならない。

当時の私はといえば金髪モヒカン、目の上にアザをつけてスウェット姿で面接に行ってしまうような、人生ナメきった青年だったのだ。それでも、私を採用し、トップアポインターになるように背中を押してくれた上司がいた。その上司はアルバイトも社員も、社会で働いたこともない人間も全て仕事に巻き込んで幸せにしてしまう人だった。ほどなく、私は23歳のときに地方のコールセンターで支店長になるわけだが、その頃にはもう黒髪とスーツがキマる男として、上司は船出させてくれた。

ところで、テレマのトップを走り続けるってどんなものか。18歳でNTTの代理店に入った年に3000名の中で新人賞獲得、7年間優秀獲得賞受賞で、対応件数は優に1万件を超えたこと。普通のアポインターが1日●件受注しているとしたら私は●件という異次元の数字を出し、NTTが認める『テレマの達人』になったことなどがあげられるだろう。

そして2012年、自ら立ち上げたテレマの会社、株式会社BestエフォートでもNT代理店として、NTTが認める2014年の優良応対事例の準優秀賞、2015年最優秀賞を獲得し、月に法人顧客新規4000社以上を新規獲得し続けている。企業伸び率は、2期目が700%、3期目が200%、4期が200%、5期は●%の実績を上げている。毎期200%以上は伸ばし続けて今がある。

テレマにおいて大切なこと

バイト時代のコールセンターが私の人生ごと変えてくれたのだから、今度は私がテレマを職業にして働く人たちを変えていく番だ。

従業員であるアポインターたちは前線で戦っている。

「これ、なんのためにやっているのか?」

「こんな忌々しい、電話ばかりかけさせられて」

と思っている人は一人もいない。

「夢の達成のために俺たち電話をかけている」

「お客様に有益な情報を届けている」

とひたむきな姿ばかりだ。だから応援して勝たせていくのが私の仕事。

私は18歳でテレマをはじめたとき、来る日も来る日も受注ゼロが続いたので辞めどきを考えていた。そんなある日、突然一発目が取れた。

お客様に「あんた熱心だからやるよ。いい情報を教えてくれてありがとうね」と言われ感動して涙が出たことは忘れもしない。これまで生きてきた中でお客様にお礼を言われたことなんてなかったから。こうやって人の役に立つ仕事があるのかと思った瞬間、商品に対する自信が湧いて仕事ががぜん面白くなってきた。これが私のテレマの原点になり、そこからは堰を切ったように受注を伸ばしていった。

電話を通じてお客様に有益な情報を伝えることがテレマの使命。それでももし、心のどこかでテレマの仕事は〝自信をもって人に言える職業ではない〟とか〝押し売りしているみたいで社会悪〟だとか〝テレマの仕事はマンネリ化、孤独になりやすい〟と心に負い目を持っている人がいるとしたら、そうではないということを断言したい。「マンネリ化が敵」だなんて、元アポインターの私が誰よりもよく知っている。だからこそ、従業員が最高の環境で働けることを第一優先に考えなければいけない。従業員が満足して長く勤められる仕組みを作り、お客様へのサービスも充実し、企業としての生産性も上げていくサイクルが必要なのだ。

アルバイト時代から起業して、さまざまな経験を経て、この10年を振り返ると、立場は変われど私の中で変わらない芯のようなものがあることに気づく。それは、仕事に取り組む際に大切にしてきた88個のこと。

「ずいぶん、マニアックだな!」と驚かれるかもしれないが、これらを死守してきたからこそ、私の成長も企業の成長も加速されたと信じている。どうしたらお客様が満足するテレマ組織ができるのか、従業員が輝いて働き続けられるのか、私なりにわかったことをまとめてみた。

本書を手に取ってくださった皆さんにも、人の何倍もの速度で成長を遂げていただきたいという願いがこの本になった。

今回はそのノウハウを一気に公開したいと思う。

株式会社Bestエフォート 代表取締役社長 清水望

第1章

テレマの本質

1

新しい時代を拓くテレマーケティング

テレマーケティングとは、電話を使った営業活動のことだ。テレマーケティング(以下テレマ)は、インバウンドとアウトバウンドに分かれる。

インバウンドとは、テレビCMなどの広告を見たお客様から電話がかかってくるもの。お客様はすでに商品に興味があるから電話をしてくるわけなので、受注率が高い。

一方、アウトバウンドとは、こちらからお客様に電話をかけていく営業スタイル。お客様は電話がかかってくることを予期していないので、電話口でいかに興味を引くかがカギとなる。

わが社では、アウトバウンドのテレマに特化して事業をおこなっている。

テレマの市場規模は年々拡大している。それは、企業が効率的に新規顧客を開拓する手段として、テレマの有効性を認識しているからだ。対面営業だと1日に回れる件数は限られるが、テレマなら1日に何十件、何百件とアプローチできる。

これからの時代、WEBマーケティングが拡大していく中で、WEBで集客したお客様にリアルにリーチしていく手段としてテレマの重要性はますます高まっていくだろう。

2

テレマとは販売ではなく、マーケティングサービス

テレマの仕事を「物売り」だと思っている人がいるが、それは大きな間違いだ。テレマとは、お客様に有益な情報を提供するマーケティングサービスなのだ。

お客様が抱えている問題や課題を電話を通じてヒアリングし、その解決策として自社の商品やサービスを提案する。つまり、お客様の問題解決のお手伝いをしているのだ。

「売りつける」のではなく「お役に立つ情報をお届けする」。この意識の違いが、テレマの成果を大きく左右する。

お客様に「いい情報をありがとう」と言われるような電話ができれば、それが本物のテレマだ。

3

『成功報酬型ハードテレマ』の仕組みと効果

コールセンターの多くは、1席いくらで請け負う固定型の料金体系だ。しかし、わが社では「成果報酬型」を導入している。

成果報酬型とは、契約が取れた分だけ報酬が発生する仕組み。契約が取れなければ赤字になるリスクがある。しかし、あえてこの仕組みにこだわることで、アポインター一人ひとりが真剣に取り組む環境を作っている。

成果報酬型だからこそ、手数料を高く設定でき、成果を出すことで業績を上げてきた。薄利多売ではなく、クオリティの高さを売っているのだ。

従業員には難しい仕事かもしれないが、その分やりがいと成長につながっている。

4

テレマとは販売ではなく、マーケティングサービス

テレマは「販売」ではなく「マーケティングサービス」だ。この認識を持つことが、テレマで成功するための第一歩となる。

お客様に電話をかけるとき、「売りたい」という気持ちが前面に出てしまうと、お客様は警戒してしまう。そうではなく、「お客様のお役に立ちたい」という気持ちで電話をかけることが大切だ。

テレマのプロフェッショナルは、お客様の潜在的なニーズを引き出し、最適な提案ができる人のことを言う。

5

テレマって実は簡単

テレマは難しいと思われがちだが、実はシンプルだ。基本的なことをきちんと守れば、誰でも成果を出すことができる。

大切なのは、①お客様に好印象を与える話し方、②商品知識、③お客様のニーズを引き出す質問力、この3つだ。

特別な才能は必要ない。正しい方法を学び、繰り返し実践することで、誰でもテレマのプロになれる。

6

電話の特性を知れば80%断られるのは当然

アウトバウンドのテレマでは、8割のお客様が最初は断る。これは電話という手段の特性上、当然のことだ。

お客様は電話がかかってくることを予期していない。突然の電話に対して、まず「いりません」「忙しい」と言うのは自然な反応だ。

だから、断られることを恐れてはいけない。8割断られるのが当たり前だと理解した上で、残りの2割をいかに確実に受注につなげるか。そして、最初に断ったお客様をいかに見込み客に変えていくか。それがテレマの腕の見せどころだ。

断られることに慣れ、それを楽しめるようになったとき、あなたはテレマのプロに近づいている。

7

アウトバウンドテレマって精神の競技

アウトバウンドテレマは、精神力が問われる仕事だ。断られ続けても、次の電話では明るく元気に話せるメンタルの強さが必要になる。

スポーツ選手がメンタルトレーニングをするように、テレマのアポインターもメンタルを鍛える必要がある。

大切なのは、断られたことを引きずらないこと。1本1本の電話を新鮮な気持ちで臨むこと。そして、自分がお客様の役に立っているという確信を持つことだ。

テレマは精神の競技。だからこそ、メンタルが強い人が成果を出す。

8

ビジネスチャンスをつかむテレマ

テレマは単なる電話営業ではない。ビジネスチャンスをつかむための強力なツールだ。

対面営業では1日に回れる件数が限られるが、テレマなら1日に何百件もアプローチできる。この圧倒的な接触数が、ビジネスチャンスを生み出す。

また、テレマで培ったコミュニケーション能力は、あらゆるビジネスシーンで活きてくる。お客様の声を直接聞き、ニーズを把握し、提案する。この一連のスキルは、ビジネスパーソンとしての総合力を高めてくれる。

第2章

最強のテレマノウハウ

Chapter 1 テレマ実行には目標設定・環境設定
9

何のために働いているか?

テレマを始める前に、まず自分自身に問いかけてほしい。「何のために働いているのか?」と。

お金のため、生活のため、夢を叶えるため。理由は人それぞれだが、明確な目的を持っている人ほど、テレマで成果を出している。

目的が明確であれば、断られても、つらいことがあっても、その先にある目標に向かって頑張れる。逆に、目的がなければ、ちょっとした壁にぶつかっただけで心が折れてしまう。

わが社では、入社時に「あなたの夢は何ですか?」と聞く。そして、その夢を実現するためにテレマという仕事をどう活かすかを一緒に考える。

Chapter 1 テレマ実行には目標設定・環境設定
10

テレマをやりがいにつなげちゃう

テレマの仕事にやりがいを感じられるかどうかは、本人の意識次第だ。

「ただ電話をかけているだけ」と思えばつまらない仕事になるが、「お客様に有益な情報を届けている」「お客様の問題解決のお手伝いをしている」と思えば、やりがいのある仕事になる。

お客様から「ありがとう」と言われたとき、受注が取れたとき、チームの目標を達成したとき。テレマにはやりがいを感じる瞬間がたくさんある。

そのやりがいを見つけられるかどうかが、テレマで長く活躍できるかどうかの分かれ目になる。

Chapter 1 テレマ実行には目標設定・環境設定
11

アポインターのモチベーションを上げる環境

アポインターのモチベーションを上げるためには、環境づくりが欠かせない。

わが社では、オフィスの内装やBGM、休憩スペースなど、働く環境にこだわっている。明るく清潔なオフィスで、リラックスできる休憩スペースがあれば、アポインターの気持ちも前向きになる。

また、チーム制を導入し、仲間と切磋琢磨できる環境を作っている。一人で黙々と電話をかけ続けるのではなく、チームで目標を共有し、お互いを励まし合う。そんな環境があれば、モチベーションは自然と上がっていく。

Chapter 2 清水式 基本テク5法則〈これだけはまずおさえる〉
12

出だし10秒のトークで決まる!

テレマでは、最初の10秒が勝負だ。お客様が電話に出て最初の10秒で、「この電話を聞くか、切るか」を判断する。

だから、出だしの10秒で好印象を与えることが何より大切。明るく、元気に、そして自信を持って話すこと。

「お忙しいところ恐れ入ります」などという堅い挨拶は不要。むしろ、フレンドリーに「こんにちは!」と切り出すほうが、お客様の心を開きやすい。

出だし10秒のトークは、何度も練習して体に染み込ませること。ここで差がつく。

出だし10秒のトーク図解
出だし10秒のトーク図解
Chapter 2 清水式 基本テク5法則〈これだけはまずおさえる〉
13

笑顔で話すと「笑声」になる

電話では顔が見えない。だからこそ、声で笑顔を伝える必要がある。

笑顔で話すと、声のトーンが自然と明るくなる。これを「笑声(えごえ)」と呼んでいる。

笑声で話すと、お客様は「この人は感じがいいな」と思ってくれる。逆に、無表情で話すと、声も暗くなり、お客様に不快感を与えてしまう。

電話をかけるときは、鏡を目の前に置いて、自分の表情を確認しながら話すのも効果的だ。笑顔が声に乗って、お客様に届く。

笑声の図解
笑声の図解
Chapter 2 清水式 基本テク5法則〈これだけはまずおさえる〉
14

語尾を上げて話すだけで印象が変わる

話し方のちょっとしたコツで、お客様に与える印象は大きく変わる。その一つが「語尾を上げて話す」ことだ。

語尾を下げて話すと、暗い印象を与えてしまう。逆に、語尾を少し上げて話すと、明るく前向きな印象になる。

「〜なんですよ↑」「〜でして↑」と語尾を上げるだけで、お客様は「この人は元気がいいな」「話を聞いてみようかな」と思ってくれる。

ただし、上げすぎると軽薄な印象になるので、自然な範囲で上げることがポイントだ。

語尾の上げ方図解
語尾の上げ方図解
Chapter 2 清水式 基本テク5法則〈これだけはまずおさえる〉
15

声のトーンは高めに設定

電話では、普段の声よりも少し高めのトーンで話すことを意識しよう。

電話回線を通すと、声は少し低く聞こえる傾向がある。だから、意識的に高めのトーンで話すことで、ちょうどいい明るさの声になる。

高い声は、元気で明るい印象を与える。お客様に安心感を与え、話を聞いてもらいやすくなる。

朝一番の電話は特に意識して、声のトーンを上げて臨もう。

声のトーン図解
声のトーン図解
Chapter 2 清水式 基本テク5法則〈これだけはまずおさえる〉
16

電話のプロは聞き上手

テレマのプロは、話し上手ではなく聞き上手だ。

お客様の話をしっかり聞き、相槌を打ち、共感する。そうすることで、お客様は「この人は自分の話を聞いてくれている」と感じ、心を開いてくれる。

一方的に商品の説明をまくし立てるのは最悪のパターン。お客様は「押し売りされている」と感じて、すぐに電話を切ってしまう。

聞く:話す=7:3が理想的なバランスだ。お客様にたくさん話してもらい、その中からニーズを見つけ出す。それがテレマのプロの仕事だ。

Chapter 2 清水式 基本テク5法則〈これだけはまずおさえる〉
17

お客様との距離を縮めるフランクさ

テレマでは、お客様との距離を縮めることが大切だ。堅すぎる敬語や、マニュアル通りの話し方では、お客様との距離は縮まらない。

もちろん、礼儀正しさは必要だが、その上でフランクに話せるかどうかが、テレマの成否を分ける。

お客様が笑ってくれたら、一緒に笑う。お客様が悩みを話してくれたら、一緒に考える。そんな自然なコミュニケーションができれば、お客様は「この人は信頼できる」と感じてくれる。

フランクさの図解
フランクさの図解
Chapter 3 準備・段取りで90%がキマル!
18

販売する商品を徹底的に好きになる

テレマで成果を出すためには、まず自分が販売する商品を徹底的に好きになることだ。

商品に自信がなければ、お客様にその不安が伝わってしまう。逆に、商品を心から好きで、自信を持って勧められれば、その熱意はお客様に伝わる。

商品の良さを誰よりも理解し、お客様にとってどんなメリットがあるかを自分の言葉で語れるようになること。それがテレマの第一歩だ。

Chapter 3 準備・段取りで90%がキマル!
19

自社分析、他社分析をして仕事に臨む

テレマに臨む前に、自社の商品・サービスだけでなく、競合他社の商品・サービスについても徹底的に分析しておくことが大切だ。

お客様から「他社と何が違うの?」と聞かれたときに、明確に答えられなければ、信頼を失ってしまう。

自社の強み、他社との違い、お客様にとってのメリット。これらを整理して、いつでも答えられるように準備しておこう。

Chapter 3 準備・段取りで90%がキマル!
20

「あなたにかけた」とピンポイント感を

テレマでは、お客様に「自分だけに電話をかけてくれた」と感じてもらうことが大切だ。

「皆さんにお電話しています」という言い方では、お客様は「どうせ誰にでもかけているんでしょ」と思ってしまう。

そうではなく、「○○様にぜひお伝えしたいことがありまして」と、ピンポイントで電話をかけている感を出す。そうすることで、お客様は「自分のために電話をくれたんだ」と感じ、話を聞いてくれやすくなる。

Chapter 3 準備・段取りで90%がキマル!
21

事前に質問シートを用意しておく

テレマに臨む前に、お客様に聞きたいことをまとめた質問シートを用意しておこう。

電話中に「次に何を聞こう」と考えていると、会話のテンポが悪くなる。事前に質問を準備しておけば、スムーズに会話を進められる。

質問シートには、お客様の現状を把握するための質問、ニーズを引き出すための質問、クロージングに向けた質問などを盛り込んでおく。

Chapter 3 準備・段取りで90%がキマル!
22

メモ取りは簡潔にポジティブに

電話中のメモ取りは、簡潔にポジティブな内容を中心に記録しよう。

お客様が話してくれた内容、興味を示したポイント、次回のフォローに活かせる情報などを手短にメモする。

ネガティブな内容ばかりメモしていると、次に電話をかけるときにマイナスの先入観を持ってしまう。ポジティブな情報を中心にメモすることで、次回の電話も前向きに臨める。

メモ取りの図解
メモ取りの図解
Chapter 4 第一印象はアプローチが肝心
23

挨拶は大きく、「お忙しいところ……」はNG!

テレマの第一声で「お忙しいところ恐れ入ります」と言う人が多いが、これはNGだ。

なぜなら、「お忙しいところ」と言った瞬間に、お客様は「忙しいから切ろう」と思ってしまうからだ。わざわざ断る口実を与えてしまっている。

そうではなく、明るく大きな声で「こんにちは!」と挨拶する。それだけで、お客様の印象はガラリと変わる。

挨拶は第一印象を決める最も重要な要素。明るく、元気に、自信を持って。

挨拶の図解
挨拶の図解
Chapter 4 第一印象はアプローチが肝心
24

受話器の向こう側がイメージできてますか

電話をかけるとき、受話器の向こう側にいるお客様の姿をイメージできているだろうか。

お客様がどんな環境で電話を受けているか、どんな表情をしているか、どんな気持ちでいるか。それをイメージしながら話すことで、お客様に寄り添った会話ができる。

たとえば、お昼時に電話をかけたなら「お食事中でしたか?」と気遣いの一言を添える。夕方なら「お仕事お疲れ様です」と声をかける。

受話器の向こう側のお客様を想像する力。それがテレマの質を高める。

Chapter 4 第一印象はアプローチが肝心
25

お客様ごとにカスタマイズしたアプローチ

全てのお客様に同じトークをしていては、成果は上がらない。お客様一人ひとりに合わせたアプローチが必要だ。

お客様の年齢、性別、職業、過去の対応履歴などを踏まえて、話し方やトークの内容をカスタマイズする。

若いお客様にはフランクに、年配のお客様には丁寧に。法人のお客様にはビジネスライクに、個人のお客様には親しみやすく。

お客様ごとにアプローチを変えられるようになれば、テレマの成果は飛躍的に向上する。

カスタマイズアプローチの図解
カスタマイズアプローチの図解
Chapter 5 「主旨」が伝わることが90%
26

まず、電話をかけた主旨を言ってますか?

電話をかけたら、まず電話の主旨を明確に伝えることが大切だ。

お客様は「何の電話だろう?」と不安に思っている。その不安を早く解消してあげることで、お客様は安心して話を聞いてくれる。

「本日は○○のご案内でお電話いたしました」と、シンプルに主旨を伝える。回りくどい説明は不要。端的に、わかりやすく。

主旨が伝わることが、テレマ成功の90%を占めると言っても過言ではない。

主旨の伝え方図解
主旨の伝え方図解
Chapter 5 「主旨」が伝わることが90%
27

営業電話とピンポイント営業の違い

「営業電話」と「ピンポイント営業」は全く違う。

営業電話は、不特定多数に同じ内容を伝える電話。お客様にとっては迷惑電話と変わらない。

一方、ピンポイント営業は、お客様一人ひとりに合わせた提案をする電話。お客様にとっては有益な情報提供になる。

テレマのプロは、営業電話ではなくピンポイント営業ができる人だ。

営業電話とピンポイント営業の違い図解
営業電話とピンポイント営業の違い図解
Chapter 5 「主旨」が伝わることが90%
28

バトンをお客様に渡さない基本トーク

テレマでは、会話の主導権を常にこちらが握っていることが大切だ。

お客様に「どうしますか?」と聞いてしまうと、お客様は「いりません」と答えやすくなる。これは、会話のバトンをお客様に渡してしまっている状態だ。

そうではなく、「○○と△△、どちらがよろしいですか?」と二択で聞く。こうすることで、お客様は「いりません」とは言いにくくなり、どちらかを選んでくれる。

バトンを渡さない。これがテレマの基本トークだ。

バトンを渡さないトーク図解
バトンを渡さないトーク図解
Chapter 5 「主旨」が伝わることが90%
29

電話完結できるトークの組み立て方

テレマでは、1回の電話で完結できるトークの組み立てが重要だ。

「また改めてお電話します」では、次の電話でお客様が出てくれる保証はない。だから、今この電話で全てを完結させる意識を持つ。

そのためには、トークの流れを事前に組み立てておくことが大切。挨拶→主旨→ヒアリング→提案→クロージングという流れをスムーズに進められるように準備しておこう。

トークの組み立て方図解
トークの組み立て方図解
Chapter 5 「主旨」が伝わることが90%
30

トークスクリプトを使うのは1ヵ月間だけ

新人のうちはトークスクリプト(台本)を使って電話をかける。しかし、スクリプトに頼りすぎると、棒読みになってしまい、お客様に不自然さが伝わってしまう。

スクリプトは最初の1ヵ月間だけ。その間にトークの基本パターンを体に染み込ませ、1ヵ月後にはスクリプトなしで自然に話せるようになることを目指す。

スクリプトから卒業したとき、あなたのテレマは一段階レベルアップする。

Chapter 5 「主旨」が伝わることが90%
31

断られても最後はポジティブに終わる

お客様に断られたとしても、最後は必ずポジティブに電話を終えること。

「お忙しい中、お時間いただきありがとうございました。また何かございましたら、いつでもお電話ください」と、感謝の気持ちを伝えて電話を切る。

最後の印象が良ければ、次に電話をかけたときにお客様が話を聞いてくれる可能性が高まる。逆に、最後の印象が悪ければ、二度と電話に出てもらえなくなる。

断られても、最後はポジティブに。これがテレマの鉄則だ。

Chapter 6 見込み顧客の作り方
32

「はい」、「いいえ」で答えられる質問で進める

お客様に質問するときは、「はい」か「いいえ」で答えられるクローズドクエスチョンを使うのが効果的だ。

オープンクエスチョン(「どう思いますか?」など)は、お客様に考える負担をかけてしまう。電話では、お客様にできるだけ負担をかけないことが大切だ。

「○○はお使いですか?」「△△にご興味はありますか?」と、簡単に答えられる質問を重ねていくことで、お客様のニーズを自然に引き出していく。

Chapter 6 見込み顧客の作り方
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見込み顧客のキーマンは電話に出た人

よくあることだが、決裁者に早くたどり着きたいがために、最初に電話に出た人をないがしろにする場合がある。これは大きな間違いだ。

家のご主人が決裁者だとしたら、電話に出た奥様への口の利き方が横暴だったりしたら、もう、そこで決裁者にはつながらないと思っていいだろう。

法人の対面営業でも、社長と早く会いたいがために秘書や受付嬢を下に見る人がいる。その態度は全て決裁者に伝わっているので注意しよう。初めに電話に出る人の7割以上は決裁者ではないということをキモに命じて。

では、そもそも見込み客かどうかを判断するのはどうしたらいいだろうか?

お客様の関心事を尋ねていくことでわかってくることはある。たとえば、保険の情報についてお電話をした場合、

「これからの時代の保険はどういうものが良いと思われますか?」

「保険の種類が増えてきたり、見直しを進めている会社が多いのですが、お客様はどういう保険を選ばれますか?」

「保険の見直しをする場合は、どなたに相談されますか?」

このような質問をすることで、今すぐはダメでも次に電話をするヒントがつかめる。

家族がいれば子どもの進学、卒業、結婚、新築など保険の見直しを考えるときがチャンスだ。

最後に、決裁者がいるゴールデンタイムはいつだろうか? ご主人の場合は土日祝日の午前中や昼間、夜間が多く、会社の社長は月曜日の朝は在籍していることが多い。朝早くから出社している社長は案外多いので、9時前などはつかまる可能性が高いだろう。総務や人事の場合は一日中会社にいるが、お昼時などは食事の時間なので避けたほうが良いだろう。

Chapter 7 アウト(断り)されたらどう交わしていくか
34

アウト(断り)は1回受け入れて「質問」で返す

どうしたって、お客様から断りの言葉やネガティブな言葉が出てくるものだ。それはあたり前だと思ったほうがいい。8割のお客様は始めは断るというデータがある。そこで、どう交わしていくか。

お客様の断りに対して、「そうですよね」と1回受け入れて、そこからは二択質問に入っていけばいい。質問をしながら話題を変えていくと、あら不思議。お客様はもう断っていることを忘れている。これを、わが社では『アウト返し』と言っているがアウト(断り)は1回受け入れて「質問」で返すテレマテクニックの基本形だ。

一番してはいけないのは、「うちは忙しい、時間がない」と言われているのに、「時間をつくりましょう」などと相手を否定するような言葉を発すること。

お客様への反論はクレームにもつながりやすいので注意が必要。

【悪い例】 お客様:めんどうだからいいよ アポインター:いや、今回めんどうなことなにもないんですよ

【良い例】 お客様:めんどうだからいいよ アポインター:あ、そうですよね。今回めんどうな手間としてはこれだけなんですけど、ちなみに今って、お休みは土日ですか?

1回受け入れて別の質問→話を変える→主旨に戻る

お客様から一度断られてひるむなかれ。お客様のお断りの言葉を「こうですよね」と受け入れて質問で返す。

アウト返しの図解
アウト返しの図解
Chapter 7 アウト(断り)されたらどう交わしていくか
35

最初の1〜2分の雑談でお客様と打ち解けるように

電話の最初の1〜2分は、商品の話ではなく雑談に使おう。

天気の話、季節の話、地域の話など、お客様が気軽に答えられる話題で会話を始める。そうすることで、お客様の警戒心が解け、その後の商品説明もスムーズに進む。

雑談は無駄な時間ではない。お客様との信頼関係を築くための大切な時間だ。

Chapter 7 アウト(断り)されたらどう交わしていくか
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どんなに難しい商材でも電話で意思は取れる!

「この商材は電話では難しい」と言う人がいるが、それは言い訳だ。

どんなに難しい商材でも、電話でお客様の意思を確認することはできる。大切なのは、商材の難しさをお客様にわかりやすく伝える工夫だ。

専門用語を使わず、お客様の言葉で説明する。具体的な数字や事例を使って、イメージしやすくする。そうすれば、どんな商材でも電話で意思は取れる。

Chapter 8 ノリとテンションがあればうまくいく
37

テンポと間の絶妙な関係

お客様も時間がない中で聞いていただいているわけなので、話し方に工夫が必要。

だから、開口一番、商品の説明に入るのはとても失礼だ。

たとえば、上司宅に訪問するイメージをもっていただけばいいだろう。門扉で「ピンポーン」とインターフォンを鳴らすのが「もしもし」だ。その後、お客様が出たら「こんにちは」と挨拶をしながら、ひとことふたこと天候の挨拶や社交辞令。それから、「このたびお尋ねした理由は○○○」と玄関先で言うのと同じく電話先でも電話をした理由を言って、そこでやっと部屋に入れていただき商品説明となるのだ。

テンポと間の図解(訪問イメージ)
テンポと間の図解(訪問イメージ)
Chapter 8 ノリとテンションがあればうまくいく
38

ノリとテンションを上げて一日をスタートする

テレマは朝一番のテンションが大切だ。朝からテンションが低いと、一日中低いまま終わってしまう。

わが社では、朝礼で全員が声を出し、気合を入れてから業務を開始する。チーム全員でハイタッチをしたり、目標を宣言したりして、テンションを上げていく。

ノリとテンションは伝染する。一人がテンション高く仕事をしていると、周りも自然とテンションが上がっていく。

Chapter 9 会話のバトンは常にこちら側
39

お客様がすべき「流れ」はスムーズに

お客様に何かをしていただく場合(書類の記入、手続きなど)は、その流れをスムーズに説明することが大切だ。

「まず○○をしていただいて、次に△△をしていただくだけです」と、ステップを明確にする。お客様が「面倒だな」と感じないように、手間が少ないことを強調する。

Chapter 9 会話のバトンは常にこちら側
40

料金は偶数のほうが安く感じる

料金を伝えるときは、偶数のほうが安く感じるという心理がある。

たとえば、「月額4,980円」よりも「月額4,800円」のほうが安く感じる。また、「1日あたり約160円」と言い換えると、さらにお得感が出る。

料金の伝え方一つで、お客様の印象は大きく変わる。工夫次第でお客様の心理的ハードルを下げることができる。

Chapter 9 会話のバトンは常にこちら側
41

アウトバウンドは(リスト×コール数)×トーク力

アウトバウンドテレマの成果は、「(リスト×コール数)×トーク力」という公式で表せる。

良いリストに、たくさんのコールをかけ、質の高いトークをする。この3つが揃ったとき、最大の成果が生まれる。

どれか一つが欠けても成果は出ない。リストが悪ければいくら電話をかけても無駄。コール数が少なければチャンスを逃す。トーク力がなければ受注につながらない。

Chapter 10 お客様の手間はしっかり明確に
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クロージングまできたら

クロージングとは、お客様に最終的な意思決定をしていただく段階だ。

ここまできたら、迷わず堂々とクロージングに入ること。「お客様にとって最善の選択です」という自信を持って、最後の一押しをする。

クロージングで大切なのは、お客様の不安を全て解消してから進めること。少しでも不安が残っていると、お客様は「やっぱりやめます」と言ってしまう。

Chapter 10 お客様の手間はしっかり明確に
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テストクロージングからクロージングへ

いきなりクロージングに入るのではなく、まずテストクロージングで様子を見る。

テストクロージングとは、「もし○○だったら、ご検討いただけますか?」と仮定の質問をすること。お客様の反応を見て、クロージングに進めるかどうかを判断する。

テストクロージングでお客様が前向きな反応を示したら、そのままクロージングに進む。消極的な反応なら、もう少しヒアリングや提案を重ねる。

Chapter 10 お客様の手間はしっかり明確に
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最後はお客様との心の握手

クロージングが成功したら、最後はお客様との「心の握手」だ。

「ありがとうございます。○○様にご満足いただけるよう、しっかりサポートさせていただきます」と、感謝と約束の言葉を伝える。

お客様が「この人に任せてよかった」と思えるような最後の一言が、次のリピートや紹介につながる。

Chapter 11 コミュニケーション上手になる極意
45

お客様とできるだけ長く話そう!

テレマでは、お客様とできるだけ長く話すことが大切だ。

長く話せるということは、お客様が興味を持ってくれている証拠。短い電話で終わってしまうのは、お客様の興味を引けていないということだ。

お客様が話してくれる内容に耳を傾け、共感し、質問を重ねていく。そうすることで、自然と会話が長くなり、信頼関係が深まっていく。

Chapter 12 腕を上げるルーティン作業
46

そもそも、お客様目線の話し方になっているか?

テレマで大切なのは、常にお客様目線で話すことだ。

自分が伝えたいことではなく、お客様が聞きたいことを話す。自社の都合ではなく、お客様のメリットを伝える。

「この商品は○○という機能があります」ではなく、「この商品を使うと、お客様の○○が解決できます」と伝える。主語を「商品」から「お客様」に変えるだけで、伝わり方が全く違ってくる。

Chapter 12 腕を上げるルーティン作業
47

演技力をつけて役者の気分で

テレマは一種の演技だ。お客様の前では、常にプロフェッショナルな自分を演じる。

たとえ気分が落ち込んでいても、電話に出るときは明るく元気な声を出す。それが演技力だ。

役者が舞台の上で別人になるように、テレマのアポインターも電話の向こうでは最高の自分を演じる。その演技が自然にできるようになったとき、あなたはテレマのプロだ。

Chapter 12 腕を上げるルーティン作業
48

「私はできてあたり前」と脳をだます

テレマで成果を出すためには、「自分はできる」と脳に思い込ませることが大切だ。

「私は受注が取れてあたり前」「私はトップアポインターだ」と自分に言い聞かせる。これは自己暗示の一種だが、実際に効果がある。

脳は、繰り返し聞いた言葉を真実だと認識する。だから、ポジティブな言葉を自分に投げかけ続けることで、実際にポジティブな結果がついてくる。

Chapter 12 腕を上げるルーティン作業
49

取れない時は自分のトークを聞いてみる

成果が出ないときは、自分のトークを録音して聞いてみよう。

客観的に自分のトークを聞くと、改善点が見えてくる。話すスピード、声のトーン、間の取り方、言葉遣いなど、自分では気づかなかった癖や問題点が見つかる。

トップアポインターのトークと自分のトークを聞き比べるのも効果的だ。何が違うのかを分析し、良いところを取り入れていく。

Chapter 13 コミュニケーションの達人になるには
50

何かつまずいたときはテレマの本質をもう一度考える

テレマで壁にぶつかったとき、原点に立ち返ることが大切だ。

テレマの本質は「お客様に有益な情報を届けること」。この原点を忘れて、数字だけを追いかけていると、いつの間にか「売りつける」電話になってしまう。

つまずいたときこそ、「自分はお客様の役に立っているか?」と自問自答してみよう。

Chapter 13 コミュニケーションの達人になるには
51

堅さはお客様のストレスになる!

堅い話し方は、お客様にストレスを与える。

マニュアル通りの堅い敬語、棒読みのトーク、感情のない声。これらは全てお客様にとってストレスだ。

お客様は、人間味のある自然な会話を求めている。だから、堅さを捨てて、自然体で話すことが大切だ。

もちろん、礼儀は必要。しかし、礼儀正しさと堅さは違う。礼儀正しくても、温かみのある話し方はできる。

Chapter 13 コミュニケーションの達人になるには
52

どこまで電話でコミュニケーションが取れるか

電話でどこまでコミュニケーションが取れるか。答えは「どこまでも」だ。

対面でなくても、電話を通じてお客様と深い信頼関係を築くことはできる。声のトーン、話すスピード、間の取り方、言葉の選び方。これらを駆使すれば、電話でも十分なコミュニケーションが取れる。

大切なのは、お客様の声に耳を傾け、気持ちに寄り添うこと。それができれば、電話でも対面と変わらないコミュニケーションが可能だ。

Chapter 13 コミュニケーションの達人になるには
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無視するのと流すのは違う

お客様のネガティブな発言に対して、「無視する」のと「流す」のは全く違う。

無視するのは、お客様の言葉を聞いていないということ。これはお客様を不快にさせる。

流すのは、お客様の言葉を一旦受け止めた上で、自然に話題を変えること。「そうですよね」と受け入れてから、別の話題に移る。これが「流す」テクニックだ。

Chapter 14 〈上級編〉
54

見込みのお客様から決裁者へつなぐトークテク

見込み客を見つけたら、次は決裁者につなぐことが重要だ。

「ご主人様(社長様)にもぜひお伝えしたいのですが、いつ頃ご在宅(ご在席)でしょうか?」と、自然に決裁者の情報を聞き出す。

決裁者につなぐためには、まず電話に出た人との信頼関係を築くことが前提。その人が「この電話は大丈夫だ」と判断してくれなければ、決裁者にはつないでもらえない。

Chapter 14 〈上級編〉
55

お客様を好きになる

テレマで最も大切なことの一つが、「お客様を好きになる」ことだ。

お客様を好きになれば、自然と声に温かみが出る。お客様のことを知りたいと思うようになる。お客様の役に立ちたいと心から思えるようになる。

逆に、お客様を「ターゲット」や「数字」としか見ていなければ、それは声に表れてしまう。

一人ひとりのお客様を大切に思う気持ち。それがテレマの原動力だ。

Chapter 14 〈上級編〉
56

すべて取っちゃうよ! の精神

テレマのトップアポインターには、「すべて取っちゃうよ!」という気概がある。

「取れたらラッキー」ではなく、「全部取る」という強い意志を持って電話をかける。その気迫がお客様に伝わり、結果につながる。

もちろん、全ての電話で受注が取れるわけではない。しかし、「取る」という強い意志を持っているかどうかで、結果は大きく変わる。

Chapter 15 売り上げが3倍アップするテレマ成功法
57

お客様のタイプ別話し方

お客様にはさまざまなタイプがいる。そのタイプに合わせた話し方ができるかどうかが、テレマの成否を分ける。

せっかちなお客様には要点を手短に。じっくり考えたいお客様には丁寧に説明を。明るいお客様にはフランクに。慎重なお客様には安心感を与えるように。

お客様のタイプを電話の最初の数十秒で見極め、それに合わせた話し方に切り替える。この瞬時の判断力が、テレマのプロには求められる。

Chapter 15 売り上げが3倍アップするテレマ成功法
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代理決裁のときは10秒で説明を

決裁者が不在で、代理の方が対応してくれる場合がある。このとき、説明は10秒以内にまとめること。

代理の方は、決裁者に伝言するだけだ。長い説明をしても覚えてもらえない。だから、「○○のご案内で、△△のメリットがあります。ご主人様にお伝えいただけますか?」と、シンプルに伝える。

Chapter 15 売り上げが3倍アップするテレマ成功法
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年齢別・性別のしゃべり方がある

お客様の年齢や性別によって、話し方を変えることが大切だ。

若い方にはカジュアルに、年配の方には丁寧に。男性にはロジカルに、女性には共感を込めて。

ただし、これはあくまで傾向であり、一人ひとりのお客様に合わせることが最も重要だ。ステレオタイプにとらわれず、目の前(電話の向こう)のお客様に合わせた話し方を心がけよう。

Chapter 15 売り上げが3倍アップするテレマ成功法
60

クレームがきたらありがとう!

クレームは、お客様からの貴重なフィードバックだ。

クレームが来たら、まず「ありがとうございます」と感謝の気持ちを持つこと。お客様がわざわざ時間を使って不満を伝えてくれているのだから。

クレームを真摯に受け止め、改善につなげることで、サービスの質が向上する。クレームを恐れるのではなく、成長の機会として捉えよう。

Chapter 15 売り上げが3倍アップするテレマ成功法
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テレマ上級者は頭の中で4つのタスクを動かす

テレマの上級者は、電話中に頭の中で4つのタスクを同時に動かしている。

①お客様の話を聞く、②次の質問を考える、③メモを取る、④トーク全体の流れを把握する。この4つを同時にこなせるようになれば、テレマの上級者だ。

最初は難しいが、経験を積むことで自然にできるようになる。まずは意識的に4つのタスクを動かす練習をしよう。

Chapter 15 売り上げが3倍アップするテレマ成功法
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脳をだましてテンションを上げていく

テンションが上がらないときは、脳をだまして上げていく。

笑顔を作る、大きな声を出す、体を動かす。これらの行動をすると、脳は「楽しい」「元気だ」と錯覚する。

テンションは待っていても上がらない。自分から行動を起こして、意図的に上げていくものだ。

第3章

マネジメント編

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ギブの精神を大切に

テレマの世界では、「ギブの精神」が大切だ。

お客様に対しても、従業員に対しても、まず与えること。見返りを求めずに、相手のために何ができるかを考える。

お客様に有益な情報を提供し、従業員には成長の機会を与える。そうすることで、結果として自分にも返ってくる。

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アドリブが展開できるようになって一人前

スクリプト通りに話すだけではなく、お客様の反応に合わせてアドリブで対応できるようになって一人前だ。

お客様は一人ひとり違う。だから、マニュアル通りの対応では限界がある。お客様の言葉に柔軟に対応し、その場で最適なトークを展開できる力が必要だ。

アドリブ力は、経験と知識の積み重ねで身につく。たくさんの電話をかけ、さまざまなお客様と話すことで、自然とアドリブが利くようになる。

65

デメリットをメリットにする

商品やサービスには、必ずデメリットがある。しかし、そのデメリットをメリットに変える話し方ができれば、テレマの達人だ。

たとえば、「少し高いですが、その分品質が高いです」「手続きに時間がかかりますが、その分しっかりサポートします」と、デメリットの裏にあるメリットを伝える。

お客様がデメリットを指摘してきたときこそ、チャンスだ。そのデメリットをメリットに転換できれば、お客様の信頼を勝ち取れる。

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自分のテンションをコントロールする

テレマでは、自分のテンションをコントロールする力が求められる。

テンションが高すぎると、お客様に押し売り感を与えてしまう。低すぎると、やる気がないように見える。

お客様のテンションに合わせて、自分のテンションを調整する。お客様が落ち着いた話し方なら、こちらも落ち着いて。お客様が明るい話し方なら、こちらも明るく。

テンションのコントロールは、テレマのプロに必須のスキルだ。

Chapter 16 採用の仕組みもオリジナル
67

採用ポイントは笑顔と「笑声」を出せるか?

わが社の採用で最も重視しているのは、笑顔と「笑声」を出せるかどうかだ。

学歴や経験よりも、明るい笑顔で話せるかどうか。電話越しでも笑顔が伝わる「笑声」が出せるかどうか。

テレマは人対人のコミュニケーション。だから、コミュニケーション能力の基本である「笑顔」を最重視している。

Chapter 16 採用の仕組みもオリジナル
68

面接で聞くことに「友達は何人いますか?」がある

面接で「友達は何人いますか?」と聞くことがある。

友達が多い人は、コミュニケーション能力が高い傾向がある。人と話すのが好きで、人間関係を大切にしている人が多い。

テレマは、お客様とのコミュニケーションが全て。だから、普段から人と良好な関係を築ける人を採用したい。

Chapter 16 採用の仕組みもオリジナル
69

従業員の夢や目的を応援していく

わが社では、従業員一人ひとりの夢や目的を大切にしている。

入社時に「あなたの夢は何ですか?」と聞き、その夢を実現するためにテレマという仕事をどう活かすかを一緒に考える。

夢や目的がある人は、仕事に対するモチベーションが高い。だから、会社として従業員の夢を応援することが、結果として会社の業績向上にもつながる。

Chapter 17 従業員を勝たせる育成方法
70

テレマは「社会貢献の一環」とビジョン共有

テレマの仕事は社会貢献の一環だ。このビジョンを全従業員と共有している。

お客様に有益な情報を届け、お客様の問題解決のお手伝いをする。これは立派な社会貢献だ。

このビジョンを共有することで、従業員は自分の仕事に誇りを持てるようになる。「ただ電話をかけているだけ」ではなく、「社会の役に立っている」と実感できる。

Chapter 17 従業員を勝たせる育成方法
71

なぜ、若者は他のテレマを辞めてわが社に来る?

他のコールセンターを辞めてわが社に来る若者が多い。その理由は、従業員を大切にする文化があるからだ。

多くのコールセンターでは、アポインターは「使い捨て」の存在だ。数字が出なければすぐに切られる。しかし、わが社では違う。一人ひとりの成長を支援し、長く働ける環境を作っている。

口コミで「あの会社は働きやすい」「成長できる」と広まり、自然と人が集まってくる。

Chapter 17 従業員を勝たせる育成方法
72

口コミで広がるので採用コストはかからない

わが社の採用は、ほとんどが口コミだ。だから、採用コストがほとんどかからない。

従業員が満足して働いていれば、自然と友人や知人に「うちの会社いいよ」と勧めてくれる。それが最強の採用活動だ。

採用コストを下げるためには、まず従業員満足度を上げること。これが最も効率的な採用戦略だ。

Chapter 17 従業員を勝たせる育成方法
73

10時間の研修動画で今までの考え方を変える

新入社員には、まず10時間の研修動画を見てもらう。

この動画には、テレマの基本から応用まで、わが社のノウハウが詰まっている。新入社員はこの動画を見ることで、テレマに対する考え方が変わる。

「テレマは押し売り」「テレマは辛い仕事」という先入観を取り払い、「テレマはお客様の役に立つ仕事」「テレマは成長できる仕事」という意識に変えていく。

Chapter 17 従業員を勝たせる育成方法
74

5人組チームが競い合う仕組み作り

わが社では、5人1組のチームを作って業務にあたっている。

チーム制にすることで、一人で孤独に電話をかけ続けるのではなく、仲間と一緒に目標に向かって頑張れる環境を作っている。

チーム同士が競い合うことで、健全な競争が生まれ、全体の生産性が向上する。

Chapter 17 従業員を勝たせる育成方法
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「取れるトークログ」は聴いて繰り返す語学学習方式と同じ

テレマのスキルアップには、「取れるトークログ」を繰り返し聴くことが効果的だ。

これは語学学習と同じ原理。ネイティブの発音を繰り返し聴いて真似するように、トップアポインターのトークを繰り返し聴いて真似する。

声のトーン、間の取り方、言葉の選び方。トップアポインターのトークには、成功のエッセンスが詰まっている。それを聴いて、自分のものにしていく。

Chapter 17 従業員を勝たせる育成方法
76

1時間半ごとの「締め直し」でモチベーションをキープ!

わが社では、1時間半ごとに「締め直し」の時間を設けている。

1時間半も電話をかけ続けると、集中力が落ちてくる。そこで、チームで集まって進捗を確認し、気合を入れ直す。

この「締め直し」があることで、一日を通してモチベーションを高く保つことができる。

Chapter 18 若者のモチベーションが上がる環境
77

ランキング表示はバーチャル感覚

わが社では、営業成績のランキングをリアルタイムで表示している。

ゲームのランキングのように、自分の順位がリアルタイムで変動する。この「バーチャル感覚」が、若者のモチベーションを刺激する。

「あと1件で順位が上がる」「今日中にあの人を抜きたい」という競争心が、自然と生まれてくる。

Chapter 18 若者のモチベーションが上がる環境
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社内サイトでモチベーションアップ

わが社では広報部の役割が大きい。コールセンター内には3台の大きなサイネージのモニター画面があるが、そのビジュアルをセンス良く作るのを始め、社内サイトを充実させて、コミュニケーションツールとして機能させているのだ。

従業員しか見ることのできないクローズドのサイトの世界は、社内連絡事項のことから、ランキング、プライベートのことまで和気藹々とした雰囲気で成り立っている。日報や意見などもここからあげられるようになっている。

取れている人のログデータをフレッシュな状態で毎日入れていくのも社内サイトだ。

自分のトークに自信がなくなったり、気合を入れ直すためにも他の人のログを聞いてやる気を注入する。社内サイトがきちんとプラットフォームの役割をしているので、前日休んだとしても、このコミュニティをのぞけば何があったのかがすぐにわかる。

コールセンターのミーティング風景(カラー化)
コールセンターのミーティング風景(カラー化)カラー化
営業成績ランキングサイネージ(カラー化)
営業成績ランキングサイネージ(カラー化)カラー化
Chapter 18 若者のモチベーションが上がる環境
79

大画面モニターも毎日更新でリフレッシュ

アポインターにとってマンネリは敵。ランキング情報もマンネリにならないように多角的なランキング表示をするように工夫をしている。

シーズンや節気に沿って「3月は桜が舞う」「夏は海」「12月はクリスマス」とビジュアルが変わり、ランキングは毎日、毎時更新してリフレッシュをはかっている。

ランキングは大きなサイネージの大画面モニターで表示され、現在の推移なども電光掲示板のように常に変化している。従業員にとってライブ感を喚起させる一助になっているだろう。

モニターのデザインも広報部隊が作っており、従業員を鼓舞するような今風デザインだ。

画面のビジュアルセンスについても、従業員の意見を採用しながらより良いものを目指している。このことからも、従業員が満足して働ける環境づくりに広報部隊が人一倍気を遣っているのがおわかりだろう。営業の仕事をする以上、常にトップを目指して欲しい、そうでなければやっている意味がないという啓蒙を社内全体の雰囲気としてかもし出しているのが、サイネージかもしれない。常に成長に貪欲になって、今の自分に満足せず、常に問題意識を持って仕事をするモチベーションアップに役立っている。

なによりも、やり甲斐をもって仕事に取り組むのが一番だ。

そのためにも若者が喜ぶ環境作りが大切なのだ。

キャンペーンポスター図解
キャンペーンポスター図解
Chapter 19 責任者のステージアップで成長していく
80

受注獲得をしたら、チーム全員で拍手

受注が取れたら、チーム5人組は皆でその人を称える。何も声をかけなかったり、褒めなかったらチームはどうなっていくか? 組織はどうなっていくか?

そのためにも自分以外を称賛する文化を会社全体で作っている。

「自分の稼ぎだけが良くなれば、もう満足」と考えている人はなかなか伸びない。一時的に収入が増えても周囲への思いやりや仲間意識がなかったらすぐにつまずき、他の誰かに蹴落とされることになる。

わが社は他社より、給料や還元率を高めに設定しているが、それはテレマのプロフェッショナルになってもらうためだ。給料を高めに設定し、従業員がやる気を出して一生懸命働けば会社の生産性も上がり、従業員の満足度も上がる。採用、育成から業績アップを目標にしてきた結果、現在は業界平均より高い生産性を上げている。

Chapter 19 責任者のステージアップで成長していく
81

チームリーダーになるのは数字が取れる人?

テレマ組織を作っていくためには、生産性を上げる工夫がないとやっていけない。そこで重要になってくるのは、なんといっても教育システムだ。

前述したように、5人1組のチームを作ってチームの責任者が生産性の向上を担っている。そのチームリーダーとなるべき人の条件は、まず受注獲得数が多いこと。また、5人全員がポジティブに稼動していく環境作りができること、従業員にテレマの知識を十分に与えられることだろう。責任者がチームの数字の責任を負うのはもちろんだが、アポインターと同じ目線になって一緒に獲得していく現場を作っている。

Chapter 19 責任者のステージアップで成長していく
82

人事制度の作り方は公平かつオープン

従業員の昇格の仕組みについては、皆がわかるようにしている。

どれだけ頑張れば、どれだけの報酬と昇格があるのかをオープンにすることで、誰もが昇格できる環境作りを心がけている。

「累計貢献インセンティブ」という、長く働けば働くほどポイントがたまっていくシステムがある。それは生涯に獲得した件数なので、勤労年数が長い人ほど有利になっていく。

ある程度、組織の中で順位や目標を持つことは大事だ。特に、若者は競争心理が働くことが多いので、これからも楽しみも含めてランキングを多角化していきたい。

このような緻密な報酬システムを駆使していくことで、全員がやる気を出して業務に取り組める健全な環境を創る努力をしている。

Chapter 19 責任者のステージアップで成長していく
83

チームリーダーは憧れの人になっていく

チームの責任者であるリーダーは、誰が見ても魅力あるオーラをかもしだしていたい。下で働くメンバーが、自分も「いつかはこうなりたい」と憧れるような存在になっていくのが理想的だ。だからリーダーは背中を見せていく。

私は高校を卒業して、コールセンターに入る前はパチンコ店でアルバイトをしていた。しかし、ただの店内フロア見回りのアルバイトではない。店長に企画提案をして「集客のためにさくらをやったらどうか」と勧めていた。それが採用されると仲間を召集してさくらになってもらい、彼らをマネージメントした。朝から一緒に出勤して親身な指導と育成はもちろん、運転手になって送り迎えをするなど、さくら達よりうんと仕事をしていただろう。そのときに感じたことが今の会社のマネジメントにも活きている。つまり「私が働かなかったら誰もついてこない。だから背中を見せていく」。

Chapter 20 従業員を飽きさせない仕組み作り
84

48位と49位を争う仕組み 競争環境がある

組織の中は、タレントのAKBではないが49位の人間が「48位になりたい」という仕掛けがあれば従業員は伸びていく。

そのためには、さまざまなランキングを多角化させて1ヵ月での達成が無理でも1週間ならできるように、またはデイリーだったらできる、完了率ならできる、と従業員の能力に合わせたさまざまなランキングで競争環境を作り、鼓舞していくことが大切だ。

数字の達成度が低い従業員の中には「クレームを年間で1回も出さなかった」とか「1年間通して欠勤がなかった」「遅刻がなかった」など、個人の賞賛ポイントを出すことで誰もがやる気を出すようにしている。

これらも、従業員にアンケートをとって項目を募集しているのだ。「声がきれいだと思う人」なども出てきてバラエティに富んでいる。

Chapter 20 従業員を飽きさせない仕組み作り
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イベント開催で若者のモチベーションアップ

従業員全員で社内旅行に行ったり、バーベキューや慰安旅行、飲み会などが多いとそれぞれの距離感が縮まり、いい雰囲気が生まれるものだ。

また、個人の成績に対する表彰をするのも大切だ。表彰式に関しては毎月1回、および毎年1回の表彰式を開催して華々しく賞賛していく。

その一貫で、『累計インセンティブ』が溜まっていく仕組みもある。ベースのお金が時給であればその上に加算されるものを考えていくなどがそうだが、マネジメント側は従業員のモチベーションを上げるために企画も欠かせない。

Chapter 20 従業員を飽きさせない仕組み作り
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アポインター優先主義を貫く経営マインド

年に2回は従業員向けに経営発表会をおこなっている。

従業員全員が出席し、これからの経営方針や目指すものを共有する。就業が長くなればなるほどマンネリ化してくるので、経営者の言葉を聞いて新しいチャレンジができるような環境を、従業員自ら考えることが大切なのだ。その席では全員が経営者意識を持って、この会社はどうなっていったらいいのかを議論する。

仕事場には、一人ひとりの『夢やビジョン」「目標」などが書かれた紙を貼り出してモチベーションアップにつなげているが、もっと大局観に立って経営感覚でものを見ることも大切だ。

もちろん、チーム責任者は、メンバー一人ひとりの目標の達成を軸に運営を考えていくことで、経営者マインドを身につけることができる。アポインター優先主義を貫いていくためにはどうしたらいいのか、責任者は常に考えているのだ。

Chapter 20 従業員を飽きさせない仕組み作り
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クオリティの高い仕事ができる環境が大切

コールセンターの多くは、1席いくらで請け負っていることが多い。得意先企業が発注先に1席ごとの料金を支払う固定型だ。そういうところだと、やっていてもやっていなくても会社は利益になっているので、アポインター個人に負荷がかかっていない。自ずと、生産性も上がらず離職率が激しいのが現状なのだろう。

わが社では得意先企業様から同社へ発注される際に「成果報酬型」を導入しているが、テレマ業界では珍しい料金体系だ。成果報酬型だと契約が取れなかったら赤字になり、リスクを抱える。逆に依頼する方はノンリスクで損をしない。

あえて成果報酬型にこだわることで手数料を高く設定し、成果を出すことで業績を上げてきた。薄利多売ではなく成果を重視したクオリティの高さを売っているのだ。従業員には難しい仕事かもしれないが、その分やりがいと成長につながってきた。

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仕事の価値を高めていくこともマネジメント

給料体系、休みなどの条件を他社より良くすれば、離職率が低くなるとは限らない。

従業員が自分たちの仕事の価値を高めているので、一人あたりの給料が高くなっていくのだと言いたい。

従業員の誰もにプロフェッショナルになってもらいたいという願いがあれば、他社より給料を上げて高めの還元率を設定するなど工夫は必要だ。

テレマ組織においては、採用・育成の充実を図り、従業員がやる気を持って仕事ができるようにしていくことが必須であるし、従業員の満足度もスキルも上がるサイクル創っていくことが理想だ。

ただし、テレマという仕事が社会の役に立っていることを納得し、人生の目的に向かうモチベーションを作るなど、従業員を応援する文化が会社にあることが前提だ。

スペシャル対談

スペシャル対談:対面のトップ営業マン 市村洋文 VS テレマのトップ営業マン 清水望

市村洋文氏
市村洋文氏カラー化
清水望氏
清水望氏カラー化
市村洋文氏×清水望氏
市村洋文氏×清水望氏 2ショットカラー化

対面もテレマも営業とは『問題解決能力』が決めて!

市村社長は元野村證券で金字塔を打ち立てた対面営業のトップセールスマン。私はNTT代理店のテレマでトップアポインターを走り続けた。手法は異なるが共通する部分はどこなのか、営業の真髄とは何なのかを語り合った。

清水(敬称略以下同)対面営業の第一人者である市村社長は、野村證券のときに1ヵ月に6億円の手数料を叩き出すという前人未到の記録を出され、未だ破られていません。「営業」に確固たる哲学をおもちの市村社長なので、いつかはお話をしたいと思っていました。本日はよろしくお願いいたします。

早速ですがテレマ業界の営業はお客様の顔が見えない中で商材をお勧めするので、はじめの出だし10秒が重要です。対面営業はどうなんでしょうか。

市村 証券の世界は総合取引を交わす前に入金されるなどの事情があるので、証券マンはまず会って人物評価をされます。ですから見た目が90%。お客様のところに訪問したときに、この人はこのビジネスにふさわしい服装をしているか、髪形をしているか、清潔感があるかなど、お客様に瞬間に見抜かれますね。

清水 社長のところに来てびっくりしたよ、金髪だったり自由な服装の若者ばかりで。

清水 私たちの世界は見かけよりも、いかに電話口でお客様とフランクに話ができるかが重要。そのために語尾を上げて話すとか、笑顔で話す『笑声』、お客様の不信感を一瞬で取り払って、お客様の心にスーッと入っていく繊細なテクニックを体系化しています。ですからあまり外見は関係ないかもしれないですね。

市村 なるほどね。それは、自分たちの扱っている商材に自信があるからできること。自社の商材はお客様の問題解決に役立っているって。そんなことを清水社長は電話口で相手方に訴えながらも、潜在的ニーズを電話で聞きだす能力がズバ抜けているんだろうな。だから、10秒で相手方が心を開いちゃう。

清水 『サザエさん』の漫画に出てくる三河屋のサブちゃんぐらいのフレンドリーさといったらわかりやすいかもしれません(笑)。

市村 それってiPadをもったサブちゃんだね(笑)。きちんと顧客管理ができているから、お客さんが何を必要としているかなどが瞬時にわかる。「営業」は、お客様が抱えている悩みをいかに解決して役に立つ人間になれるかですからね。よく「営業」を「販売」と勘違いしている人がいますが、「営業」はお客様と一緒に悩み抜くのが仕事です。

清水 テレマも物売りではなく、お客様に役立つ情報をお伝えしているマーケッターです。

市村 それにしても、清水社長の会社は、サイネージでランキング表示をしたり一人ひとりの顔写真と宣言を貼り出したり、皆で気合を入れ合って仕事に臨んだりと清水社長の明るい性格が反映されている。健全な競争基盤がデジタルで開示されるから、皆が競争心をもって明るく仕事ができるんだね。私は昭和型ですから、「仕事はつらいもの大変なもの」だと言っています。根性とやる気を刺激していますよ(笑)。

清水 わが社のランキングは多角的に評価し、各々の個性にスポットを当てて競争心をもつような工夫をしています。理想の組織は49位の人間が48位になるのを嬉しがる仕組み。AKBのランキング争いぐらい泣いて喜べるかどうか。「たとえ一つでも順位を上げたい」、「1円でも会社の利益を出したい」と思う仕掛けが重要です。

市村 清水社長のところはそうやって従業員をエンカレッジさせて生産性を上げていくから、採用・育成・業績アップ三位一体の方程式に則っている。メンバーが勝手に理想だけ求めていっちゃったらどうしようもない若手集団になってしまいますからね。

清水 私たちは本物のテレマのプロ集団になっていきたいんですよ。それには、営業マンである従業員のモチベーションをキープしてその人生をまるごと抱えられること。お客様に対しても契約が取れなくてもギブの精神を先行して有益な情報を提供し、親身になってお客様を抱える覚悟があるかどうかだと思います。従業員もお客様もその信念で引っ張っていくのは簡単じゃありませんが、お客様の望んでいる声を導いていくためには両者の充実が欠かせません。市村社長はいかがですか?

市村 私は、「俺もこういう苦労したけど、こう乗り越えたぞ」と日々、ひとつ一のケースについてノウハウを説明して従業員と一緒に戦っているよ。営業はなぜおもしろいのか、なぜ苦しいのかを存分にわかってもらいたいからね。だって、営業とは人生ですから。

また、私みたいに対面型の営業をずっとやってきた人間からしたら、これからは名医の営業マンしか生き残らないのではないかと思いますね。医者もレントゲンを見て、「あなたはこうだからこうしなきゃいけない」っていう人工的な発言だけではなくて、相手の心情、生活状況などをきちんと聞いて目を見て話をしてあげられる、そんな名医です。

清水 患者さんの話を聞いて、それに対して具体的な提案を親身にやっていけるかどうかですね。

市村 大事なことは、問題解決能力だと思う。これが営業をやる上で大事。お客様が抱えている問題をどうしたら解決できるか、というのが対面だろうがテレマだろうが同じ。お互いに今後もその能力を磨いていきたいね。

清水 名医になるべく頑張ります。本日はありがとうございました。

握手
対談後の握手カラー化

おわりに

私は18歳の時にNTT代理店のコールセンターで働かせていただき、そこから25歳までの7年間はアポインター一色の生活に入っていった。色々な経験をしていく中で、顧客満足と従業員満足を本気で考えるクオリティコールセンターを自分自身で作らねばと思いたち、ついには会社設立までしてしまった。

金髪でモヒカンの兄ちゃんだった私が、10年かかって今や従業員200名の社長になった。そういった意味で、同じようにアポインターをしている仲間にも、自分の個性や可能性を信じて欲しいと思う。

コールセンターの世界で働く若者の中には「コールセンターで働いているなんてあまり人に言えない」とか「なんだか騙して売っているみたいで心が痛い」などと思っている人がいるが、それはコールセンターの組織作りに問題があるからだ。従業員はただのコマだという発想があったら、誇りを持って仕事なんてできない。

良く考えて欲しい。会社は営業があって成り立つのだから、アポインターは前線で戦う4番バッターではないか。アポインターの皆さんはもっと自信をもつべきだ。

組織は、彼らをやる気にさせ、お客様へのサービスを充実させていくことを最優先にしなければいけない。

テレマで働く従業員には、なによりも「ビジョンを掲げて働こう」と言いたい。たとえば、甲子園に行くというビジョンを掲げたのならば、4番バッターが風邪で休むか?という話だ。アポインターに明確なビジョンがあれば、そこに邁進していくだけだ。テレマは「お客様の役に立つ情報を伝える社会貢献」なので、「お客様に喜んでいただく正しい仕事」だということを心に留めておこう。

これからはますますテレマの市場が伸びていくと思う。今後、WEBマーケットが拡大していくので、営業手法もWEB中心になっていくからだ。そうなったときに、WEBで集客したお客様に対してリアルにリーチをしていかねばならない。そのリーチ力について、テレマはテレビやメディアを超えていくに違いない。WEBが拡大すればするほど、リアルマーケットというニーズが増えてくるからだ。

その日に備えて、アポインターと一緒に各企業ごとのニーズに合わせたプロフェッショナル集団を作っていきたいと思う。

株式会社Bestエフォート 代表取締役社長 清水 望

著者プロフィール
清水望

清水 望

株式会社Bestエフォート 代表取締役社長

清水 望(しみず・のぞむ)

1986年生まれ。東京都出身。18歳で株式会社光通信のアルバイトスタッフで入社。NTTフレッツ光の獲得業務を行う。入社2ヵ月目で3000人のコールセンタースタッフのNO.1になる。その後2年間コールセンター販売でTOPを取り続け、21歳の時に東北のコールセンターの営業部長を務める。30人のコールセンターを300人まで拡大。その後様々なコールセンターの立ち上を経験し、2012年 26歳で現在の株式会社 Bestエフォートを設立、代表取締役社長に就任。2015年創立3年でNTT東日本代理店としてNO.1最優秀賞を獲得。毎期200%以上業績を伸ばし続けている。

市村洋文 プロフィール

市村洋文(いちむら・ひろふみ)

ファーストヴィレッジ株式会社 代表取締役社長

1959年北海道生まれ。立教大学社会学部卒業。1983年に野村證券に入社し、30歳の頃には月に600億円の売上げを挙げる。37歳で最年少支店長となった後、39歳でKOBE証券(現インヴァスト証券)にヘッドハンティングされ、総合証券社長として活躍。2006年に株式公開。その後48歳で日本最大のビジネスマッチング・顧客紹介を行う企業を作るべくファーストヴィレッジ株式会社を設立。著書に「一億稼ぐ営業の強化書」(プレジデント社)などのベストセラーがある。

一生稼げるテレマの強化書

2016年6月23日 第1刷発行

著 者 清水 望

発 行 者 太田宏司郎

発 行 所 株式会社パレード

装 幀 Smc.

編 集 岡めぐみ(株式会社vivace)/ 高谷治美

印 刷 所 創栄図書印刷株式会社